書家 齋藤兆仙

京都・奈良書道旅行 2023

去年の冬のことで少し前になってしまいますが、大人の部の生徒さんと2023年12月2日(土)〜 3日(日)の1泊2日で京都・奈良へ書道旅行に行ってきました。




実は以前から大人の部で京都・奈良へ書道探訪旅行に行ってみたいと構想はあったものの、コロナの拡大などにより先延ばしとなっていました。
生徒さんにレッスン中、そんなお話をした経緯がありました。コロナが落ち着いたある日生徒さんから「そろそろ旅行に行きませんか?」とお声がけいただき、今回こうして実現することが出来ました。

皆さんにはせっかく書道に触れていただいているので、外に出て少し違った視点から接するいい機会になるのではと期待しております。また、いつも同じ時間帯に通われていると同じ生徒さん同士としか会わなくなってしまいます。旅行を機に普段関わらない違った時間帯の生徒さんと交流が生まれれば良いかと思っております。十人十色とよく言いますが、皆さん本当に色々な理由で通われているので、そんなお話などされると楽しいかと思いました。




旅行の内容はというと、お寺での写経・墨工房へ見学・夕食会です。それ以外は自由に京都・奈良観光していただくということにいたしました。固くならずなるべく自由度の高い旅行にしたかったので、お友達やご家族なども自由にお声がけいただきました。
泊まる宿も各自お好きなところをご予約いただき、特に指定がなければこちらでこちらでまとめてご手配致しました。

結果、蓋を開けてみると皆さんご家族などをお誘いいただき、思いのほか大世帯でワイワイと楽しい旅行となりました。




少しづつではありますが、そんな1泊2日の京都・奈良書道旅行をご紹介させていただきたいと思います。

1日目朝、東京駅で待ち合わせ。急がずゆっくり行くのもいいかと思ったのですが、自由時間を少しでも多くとり京都・奈良を楽しんでいただきたく朝の待ち合わせに設定しました。

コロナが明けて割とすぐで、新幹線も人の活気に溢れていました。そんな中、和気あいあいと談笑することすぐに京都駅に到着。前のりしていた方たちと京都駅で合流してすぐに奈良へ出発。初日は奈良の墨工房へ握り墨体験、夜は京都のおばんざい屋で夕食会という予定になっております。

京都から1時間、観光客の多い京都と比べて落ち着いた奈良はとても雰囲気が良いです。




路地を入ってすぐ、民家の中にこじんまりと佇む墨工房。気さくなご主人が冗談を交えながら丁寧に実演しながら墨作りの工程を教えてくださいました。

墨の説明が終わると次は握り墨体験。乾燥させる前の柔らかい状態の墨を握り、自分の手の形に仕上げます。当日お土産として持ち帰ることができ、桐箱に入れ3ヶ月後保管して完成となります。ちょうどこのブログが公開される頃に出来上がっているはずです。

最後は奥様による製作している墨の紹介と販売になります。生徒さんも気に入ったものを買われてホクホクで墨工房を後にしました。日頃使っている道具の見えない部分を見聞きして実際に触り、とても貴重な時間を過ごすことが出来たのではないでしょうか。




自由時間を挟み京都のおばんざい屋で夕食となります。京都にお住まいの生徒さんの娘さんと合流してのスタートになりました。生徒さんどうし初めましてなのでお互いの話をしながら親交を深めていただき、おばんざいに満足してお腹が満たされるとお酒と甘いものが食べられるお店へハシゴとなりました。京都にお住まいの生徒さんの娘さんに案内していただきました。地元の方がいるとなんとも心強く有難いですね。しばらく談笑した後のお開きとなりました。




2日目の朝、京都駅で集合して写経のため奈良のお寺へ。皆さん写経は初めてということで、事前に教室で2回ほど写経の練習をしての本番となりました。当日は生徒さんの妹さんも書道自体未経験ながら、滑らかな筆運びで黙々と書かれていました。

普段レッスンしている教室から場所が変わるだけで新鮮さを感じます。お寺という神聖な空間のため身が引き締まるような感覚だったのではないでしょうか。一番集中された生徒さんはまる2時間かけて書き上げていました。長い間本当にお疲れさまでした。その後自由時間を挟み東京へ帰り解散となりました。




帰られた後、生徒の皆さんからは「修学旅行のようでとても楽しかった」「とても貴重な体験ができて良かった」「また是非参加したい」などたくさんの嬉しい感想をいただきました。また今年もどこかで計画できればと思っております。

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